コンクールFの間違った使い方とは?効果や副作用について解説します
有名な洗口液にコンクールFという製品があります。薬局に置いていますし、歯医者さんでおすすめされた方も多いでしょう。
コンクールFは口の中にプラークがつくのを防いでくれるため、歯周病やむし歯に効果があります。また、日本では長く使われてきた歴史もあります。
しかし、コンクールFには無視できない副作用があることをご存じでしょうか。この副作用を知らずに長期間使い続けると、歯が真っ黒に変色するかもしれません。
以下YouTubeで「コンクールの副作用や間違った使い方」に関しての動画をアップしています。
コンクールFってどんな製品?
コンクールとは、予防歯科製品を販売しているブランドの名前です。そのため、コンクールと言っても多くの製品があります。
- コンクールF:洗口液
- コンクール ジェルコートF:歯磨きジェル
- コンクール リペリオ:歯磨き粉
この中でも「コンクールF」はもっとも人気が高く使用している方も多いです。むし歯や歯周病を予防できるマウスウォッシュであり薄めて使用します。
コンクールFの成分と効果とは
コンクールFには、グルコン酸クロルヘキシジンという成分が入っています。この成分が歯周病に効果バツグン。
歯周病やむし歯の原因になるプラークが、歯や歯茎に付着するのを防いでくれるのです。
歯医者さんでは、歯周病治療をしたあとにコンクールFを勧められる場合があるでしょう。これは、綺麗な口の中をクロルヘキシジンがプラークから守ってくれるからです。
しかし、覚えておきたいことは、プラークの付着を防ぐ効果はありますが、付着したプラークを洗い流す効果はないことです。
コンクールFの間違った使い方
「今日は忙しいから歯磨きせずにコンクールFで口をゆすいで寝よう。」
というのがコンクールFの間違った使い方です。歯に付着したプラークは、口をゆすいだだけでは落とせません。歯ブラシを使って機械的に落とす必要があります。
重要なことは、口の中のプラークを歯ブラシやフロスで取り除いた上でコンクールFを使用すること。あくまで仕上げとして使いましょう。
結局、コンクールFを使用するより歯ブラシやフロスをしっかりと使うことが重要だということです。
コンクールFの副作用
コンクールFには無視できない副作用があります。
- 着色
- 味覚障害
- アナフィラキシーショック
コンクールFを使用することで発生する副作用は以上3つです。
味覚障害とアナフィラキシーショックに関しては、事例がほとんどありません。
日本のコンクールFは、クロルヘキシジンの濃度が0.05%と欧米諸国よりも低いため比較的安全に使えます。(欧米諸国ではクロルヘキシジンの濃度が0.12〜0.2%)
注目したい点は着色です。コンクールFを長期間使用すると、口の中が真っ黒に着色していきます。
白い歯も赤い舌も墨汁をかけたような紫黒くなってしまいます。そのため、コンクールFを長期間使用するのはおすすめできません。
コンクールFは、歯周病治療のあとの短期的な使用に向いています。毎日使うというより、集中して治療したいときに使いましょう。
また、歯医者さんの中には、コンクールFによって歯が変色することを知らない医師もいます。歯医者さんにコンクールFを勧められたら、使用期間に関して聞いてみるのが良いでしょう。
ただ、コンクールFの成分であるクロルヘキシジンは歯周病やむし歯にとても効果が高いです。
「コンクールFを使うな!」というわけではありません。正しく使うようにしましょう。
(着色と味覚障害について:Lindhe 臨床歯周病学とインプラント)
(アナフィラキシーショック:https://www.kenei-pharm.com/medical/countermeasure/choose/toxicity15/)